ベティの雑記帳

つぶやき以上ブログ未満

引用集 '20

サラリーマンというのは、給料の出所に忠実な人であって、仕事に忠実なのではない。職人というのは、仕事に忠実じゃないと食えない。自分の作る作品に対して責任を持たなくてはいけない。(バカの壁養老孟司

 

 

 

85歳の千代さんは言いました。「警備員は立ってることが重要なの。居てもいなくても同じじゃない。人がいれば、車も歩行者もみんな気をつける。仕事に意味があるからお金をもらえるんだよ」(アナザーノート 朝日新聞デジタル2020年12月8日/浜田陽太郎編集委員

 

 

 

組織の改革についての議論は、その議論の形じたいが改革への方向を先取りするものでなければならない。組織内の意思疎通を図ろうというのなら、それについての議論じたいがすでにこれまでとは違う形になっていないといけない。たとえば発言しやすいよう座席のレイアウトを変えるとか、いずれの世代も等しく参加できるような仕組みにするとか。(「自由」のすきま/鷲田清一

 

 

 

数学はまた、たいへん役にたつものです。数学が役にたつというと、みなさんは、計算をうまくして、もうけを大きくすることだと考えるかもしれませんが、それとはまったく違ったことを意味しています。数学の本質は、そのときどきの状況を冷静に判断し、しかも全体の大きな流れを見失うことなく、論理的に、理性的に考えを進めることにあります。数学は、すべての科学の基礎であるだけでなく、私たち一人一人が人生をいかに生きるかついて大切な役割をはたすものだといってもよいと思います。(好きになる数学入門/宇沢弘文

 

 

 

岩倉使節団の参加者たちが、不平等条約改正の障害になる、と懸念したほどに、「カッコ悪い」ことは、当人を侮りの対象とさせ、対人関係を困難にさせる。(「カッコいい」とは何か/平野啓一郎

 

 

 

 自己拡張技術は大別すると「量的拡張(Enlarge / Physical Augmentation)」と「質的拡張(Enrich / Kansei Augmentation)」の二つに分けられる。量的拡張とは、身体に関する力・速度・数などの物理的な量を拡張することであり、分かりやすい例で言えば、メガネや補聴器、義手・義足などが該当する。(中略)

 一方、質的拡張は、感性や感情などのヒトの内面的な部分の拡張になる。楽しさ、嬉しさなどの感情を良い方向に動かすことや、集中力、創造性などの感性に関する能力を拡張したり、内に秘めた状態になっているものを引き出したりすることを目指している。(安藤健,Well-beingへの貢献を目指す自己拡張技術,日本機械学会誌,Vol. 123,No. 1219(2020),pp. 22-25.)

 

 

 

旅は謎、とナイルの民は言った

だが謎は<世界>の側にはない

ただ旅をしている<私>の側にあるだけだ

(天涯 1 鳥は舞い 光は流れ/沢木耕太郎

 

 

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以上、ことしの、出会った瞬間にビビっときた言葉たちでした。

こうして並べてみると、自分はいまどんなことについて疑問あるいはまだ疑問にもなっていないモヤモヤを溜めこんでいるのかが分かる気がします。

来年もいろいろと読んで、ぐるぐると考えて、細々と綴っていきたいので、覗きに来てもらえたら嬉しいです。